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特別編
卒業生:たなかえり さん出演
『紀雄の部屋』 トークショー
『Fight!』上映会
2004年3月06日、下北沢の短編映画館『トリウッド』にて、
元・ブランチリポーターの、たなかえりさんが出演する、短編映画
『紀雄の部屋』 の公開後、トークショーが開催されました。


えり さんと深川監督、司会の人の3人でした。



ここでは、私が覚えてる限りの、たなかえりさんの発言を
お伝えしようと思います。
※聞き間違いもあると思いますので、ご了承ください。


◆Fight!
  『紀雄の部屋』の上映後に、
深川監督のデビュー作「Fight!」が公開されました。
監督曰く
監督 『短編映画の中にミュージッククリップがある珍しいスタイル』
で、この作品は、三重県四日市市を中心に活動するアーティストの
MACKさんの曲のイメージに合わせて撮影されたものだそうです。



簡単に、お話のあらすじを説明すると、
都会の暮らしに疲れたOLが
元気に頑張る野球少年達の姿を見て、
『もう一頑張りしてみるか』
と、やる気を取り戻すと言うお話。
そのOL役が、えり さんで
監督 「私がテレビやラジオで見た、たなかさんのイメージの延長線上で
どこか影の部分のある、大人の女性の部分を出して見ました」
と、監督が仰っていたと思いますが、
そのイメージ通りに、常に何かを背負っているような、
思い詰めた表情が印象的でした。


◆2年前の夏
  この作品は、2年前の夏に撮影され、
えりさんが深川監督と初めてタッグを組んだ作品だそうです。
えりさんも『懐かしいですね』と振り返り、少し思い出話に。
たなか 「暑い夏のお盆の時期で、炎天下に汗ダラダラになって
撮影したので、とってもハードだった事を覚えてます。
でも、全ての撮影が終わって、
『さぁ、皆でロケバス乗って帰るぞ』
って時になったら、撮影の時は、あんなにカラッと
した良い天気だったのに、雨がザアザア降り出して、
湾岸近くの高速を走ってる時は、
もう、ロケバスに魚が挟まるんじゃないかと(笑)。
ちょうど、その頃に運悪く台風が来てたんで、
何か台風と一緒に移動してる感じでしたね。
そんな訳で、途中のサービスエリア降りて、ご飯食べてる時は
スタッフも皆、無言でグッタリしてました」
かなり過酷なロケだった事ばかりが
思い出として蘇ってくるようです(笑)。


◆子供
  作品中には、少年野球のシーンが入るので、当然、多くの子供が
起用される事になり、それだけで大変なのに、
しかもスタッフが3人しかいないと言う事で、
監督が率先して子供に指示を
出していたそうです。

  子供と言えば、深川監督の作品には、
子供を題材にした作品が多く
たなか 「監督って、本当に子供さんの撮影が上手いですよね」
と言われると、ちょっと照れくさそうに
監督 「子供は何をやるか読めないんですけど、
細かい一瞬を捉えると凄い良いんですよ。
動物も、そう言う所があります」
と、その理由を説明していました。
ただ、
たなか 「監督は、普段は、こんな風に温和な感じなんですけど、
撮影になると、普段と違って子供にも怒鳴りますからね。
あの、山田洋次監督も普段は優しい人なんですけど、
撮影になると、『コラ、テメェ!』とか、なるそうですよ」
と、言うように作品の為には、子供にも妥協は許さないようです。


◆深川監督ワールド
司会 「映画監督は、よく、映像の世界と言われますが、
演じて見て、たなかさんは、深川監督の、
どの辺が凄いと感じますか?」
たなか 「監督の作品は台本の段階から充分に面白いんですが、
その台本から感じた面白さを、
そのまま映像化出来る所ですね」
と言われ、監督は照れくさそうでした。

  深川監督は、その役者さんから連想しないものを演じさせ
全く違った一面を引き出して、
『この役者さんって、こう言う一面もあるんだ』
と、お客さんに思わせるように、
良い意味で裏切る事をしていきたいそうです。



例えば、『紀雄の部屋』で演じた、えり さんの役は
監督自身がテレビやラジオを見て
監督 「たなかさんの面白さは、そこだけじゃないな」
と思い、イメージとは違う、高飛車な役を、やらせたそうです。
えり さんも
たなか 「自の役ではないので、私にとっては大冒険でした」
と感じていたそうです。

  深川監督は、『紀雄の部屋』と同時に公開している
『二月的故事』を見て
監督 「たなかさんって、こう言う風な、
2の線(2枚目路線)の引出しもあるんだな」
と感じたそうです。
が、それでも深川監督の頭には、
『基本は3の線(3枚目路線)で使う』
事を考えているようで
たなか 「2の線で撮ってくださいよ(笑)」
と、ツッコまれていました。


◆最後に
監督 「『紀雄の部屋』は、たなかさんも含めて、
皆で『面白いものを作ろう』
と協力してくれた、そのお陰で良い作品になりました。
上映期間も4月までレイトショーと言う形で延長になり、
大変嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします」
たなか 「細かい所まで気にかけると、スルメのように味が出る、
味わい深い作品だと思います。
今、見た人も2度、3度と足を運んで見てください」


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